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飲みごろは焙煎から1-3週間ほどです。
時間の経過による風味の変化をお楽しみください。

 

BLEND STORY

不安を包む、温かい言葉。

Seasonal Blendでは、私の最近の体験や心境の変化を珈琲として表現しよう!という、ちょっと変わったブレンドです。

第1回のテーマは「不安を包む、温かい言葉。」です。


 

ずるずるきていた将来の夢。

私は珈琲が大好きで、「将来は実店舗を出そう!」と、22歳のころから思うようになりました。

ただ月日が流れて2025年6月。
あっという間に25歳です。

3年間、何もしていないわけではありませんが「このスピードでやっていたら実店舗を出すのは遠い先の話になりそうだな」と、まるで他人事のように思っていました。

ただそんな時、ふと何かに襲われるようにこう思ったんです。

「このままずるずる進めていていいのか。今大きく動かないと次はすぐに30歳。その時には家庭ができているかもしれない。仕事で責任が大きくなっているかもしれない。そうなったときに大きな挑戦をする自分が想像できるのか。」

と。そして、

「30歳の自分はたぶん挑戦しない。今、やるしかない」

 

充実と、不安。

その後は早かったです。すぐに会社に夢を追うことを報告し、引継ぎや今後の働き方について打ち合わせをしました。

不動産会社に連絡をして土地を探し、店舗探しは県外の展示場にも何度も向かいました。8月上旬には、埼玉と栃木の展示場にも行く予定です。

思いつく限りの必要な金額を洗い出し、融資の準備も進めました。

たくさん動いている時は頭も体もフル回転で、充実しています。でも、寝る前になると急に不安が押し寄せてきて眠れくなってしまいます。

「借金をして大丈夫なのか。飲食店は開業後3年で7割が廃業するぞ。本当に自分にできるのか。」

 

温かい声。

私は今までどんなつらいことがあっても、自分で何とかしようとするやり方しか知りませんでした。

なぜなら「他人が自分に興味があるとかそんなことはあるはずなくて、急に真剣な悩み相談なんかをされても重たいだけだろう。」と思っていたからです。

でも今回は無意識のうちに、弱音を吐いたり、相談をしたりしてしまっていました。たぶんそれくらい精神的なプレッシャーがあったのだと思います。

そのたびに「あちゃあ、〇〇さんは俺が挑戦するとか別に興味ないだろ。やっちまった。」と思ってしまう。ただそう思っていると、こんな言葉をかけてくれるんです。

「おお!起業してみるのか!まだ若いしやってみないとわからないからな!」「無計画ならダメだぞ!どこまで考えているのか話してみろ!」「そういう計画ならうまくいくかもしれんな!この部分は手伝ってやるからがむしゃらにやってみな!」「谷川くんならできるさ!珈琲を買うくらいしかできなくて申し訳ないが応援してるぞ!」

気付けば抱えている不安をすべて話し、一緒に問題の解決策を考えていました。ちょっとびっくりしました。極端に言えば赤の他人の私を、こんなにも応援してくれるなんて。そして、とてつもなく沢山のありがとうの気持ちでいっぱいになりました。

実際に会ったことがない方からもこんな言葉をいただきました。

Instagramを見てご注文をしてくださった北海道の方とのやり取りです。お店を出すか悩んでいると話したとき、

「人生一度きりです。覚悟を決めればどうなったって自分が決めたことだしって思えると思います!」

本当にその通りだ──。

「覚悟を決めてあとは全力でやりきろう。失敗したら友達や応援してくれた人に報告して笑い話にしてしまおう。


私のこころは、こんな味。

間違いなく私のこころの真ん中には、大きな不安があります。
でも、その周りには、たくさんの人の温かい言葉で包まれています。

「 不安を包む、温かい言葉。 」

新しく定期便を始め、ブレンドを作る際。初回のテーマはこれしかないと思いました。

自分のこころの中を話すのは恥ずかしいです。柄にもないし、自分で笑っちゃうくらい「くさい」と感じます。それでも、こうやって言葉にすると、応援してくれる人を裏切らないために頑張ろう!と、熱い気持ちが沸き上がってきます。

そんな、不安と、温かい言葉と、熱い気持ちを、今回の珈琲にしてみようと思います。

 

  • 不安 — レモンやさくらんぼの軽やかな酸
  • 温かい言葉 — 桃や苺のやわらかな甘み
  • 熱い気持ち — ブランデーを思わせる深い余韻

 

飲んだ瞬間、甘酸っぱいさくらんぼやレモンのフルーティさが感じられ、すぐに桃や苺、シルキーな質感が柔らかく包み込みます。そして、飲み込んだ後に鼻から抜ける香りはブランデーのような熱くて深い余韻です。

この珈琲を通して、Coffee fam.について考えてもらえたらすごく嬉しいです。